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体組成と免疫の関係
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たまに「体脂肪を減らすと風邪をひきやすくなる」というようなことを聞きますが、その根拠となるような研究結果はいくら探しても見当たりませんでした。確かに、体脂肪は体温を保持するための断熱材のような役目も持っていますし、体温が下がると免疫力は低下します。でも痩せている人より体脂肪の多い太めの人の方が風邪をひきにくいという傾向は見られませんし、「体脂肪」と「体温」「免疫」との直接の因果関係はあまり無さそうです。ただ、考えられるのはやはり無理な食事制限をして不健康に体重減少した場合、代謝が落ちますから抹消の血行不良がおこり冷えやすくなるということです。このような状態の時は手足が冷えやすくなって免疫力も下がり風邪もひきやすくなるでしょう。体脂肪を減らすと風邪をひくと思われている根源は、こんなところかもしれませんね。

逆に、適度で快適な運動は免疫細胞の活性を高めますから、軽い運動を取り入れて健康的に脂肪を燃焼させた場合は風邪もひきにくいはずです。体力に見合わないきつい運動や疲労感を感じる運動量も今度は「ストレス」となって免疫を低下させてしまいますのであくまでも「快適な」運動、に限ります。

また、身体の熱は骨格筋内で最も多く発生しますので体温を上げて免疫力をUPさせるという意味では筋肉質の人の方が有利かもしれません。しかし、女性は正常なホルモン変化を維持し女性としての機能を保持するためにもある程度の体脂肪率が必要です。くれぐれも減らしすぎないよう、適度な体脂肪は持っていてくださいね。