京都大学とパナソニックは、肝臓などの外科手術の際に、カメラで撮影した立体画像を臓器に投影し、切除する部分だけを見やすくするナビゲーションシステムを開発した。これまでイベントや遊園地などで使われてきた物体に映像を投影する「3Dプロジェクションマッピング」の技術を、臨床分野に初めて応用したケースだとして、注目されている。

高齢者や肝機能の低下した患者の肝臓手術では、不要な出血を予防し、残すべき肝機能を温存させることが何よりも重要。従来は、手術前に撮影したCT画像のデータをもとに、モニターに画像を写したり、ときには3Dプリンターで作った模型で情報の共有を行ってきたが、手術中の臓器の変化や動きには対応できなかった。

そこで京大とパナソニックは、これまで主にエンターテインメントの分野で使われてきたプロジェクションマッピング技術を応用して、手術台の上に設けた近赤外線カメラで撮影しながら、その画像を投影する技術を開発した。

患者には手術前に近赤外光を受けて光る蛍光色素の注射を投与し、手術時に患部の血流を遮断しておくと、近赤外光を照射しても患部は光らず、その周辺が光るため、切除すべき部分が見やすくなる仕組み。リアルタイムで臓器の変化がとらえられるため、執刀医は視線の移動が無くなり、視界は常に明るい状態が確保されるメリットがある。
呼吸で臓器が動いても、追随できるので、肝臓だけではなく、肺などの呼吸器や乳がん手術にも応用できる見込みだ。

京大医学部付属病院では、昨年9月から約30人近くを対象に臨床研究を行っており、効果を実証している。今後も臨床研究を重ねて、装置の改良を進め、2018年には実用化したいとしている。

上に添付した動画は、東京駅で行われたプロジェクションマッピングです。
こういった技術が手術に応用されていくというのも面白いですね。

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