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破傷風 災害時は高リスクに
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予防接種は子供向けばかりではありません。
ワクチンを受けないと大人でも無防備な感染症があるのです。
その一つが破傷風。
土に触る機会が多い人や、西日本豪雨のような自然災害時にはリスクが高まるため注意が必要です。

破傷風は、土の中に広く生息する破傷風菌が傷口から侵入し感染します。
毒素で神経が障害され、口を開けにくいなどの症状から全身けいれんなどが出ます。
発症者の致死率は20%を超してしまうのです。

かつて年間1000人以上の患者がいたが、昭和43年に公費による小児へのワクチン定期接種が始まり、若年世代の発症はほぼ抑え込まれた。しかし43年以前に生まれ、今年50歳以上になる人は、ほとんどがワクチン未接種で破傷風への免疫はないとみられています。

近年も年間120人ほどの患者が出ますが、その多くは65歳以上の高齢者。
けがや事故、土いじりなどで感染したとみられます。
平成23年の東日本大震災でも10人程度の発症が報告されたがワクチン接種世代はいなかったということです。

破傷風については、昭和43年以前生まれの人は計3回の接種で免疫を付けることが推奨されています。その後は免疫維持のため、10年ごとに1回の追加接種が望ましいです。
接種の有無は母子手帳で確認できますが、残している方は多くないと思いますので、確認ができないのであれば、免疫が不十分であると考え、3回の接種をしておくことがいいです。