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痛風でも飲みたいときのお酒は?
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高血圧や糖尿病と言った生活習慣病に男女差はほとんどないのに対し、痛風は圧倒的に男性が多いことは周知の事実です。
そもそも痛風とは、ビールを代表とする食品に含まれるプリン体が代謝されて尿酸となり、その濃度が高すぎると結晶となって足の関節などに溜ってしまうことで起こります。そう考えると確かに平均的に見て女性より男性の方がビールや肉類を多く摂取しているために痛風になってしまう、と考えられますが、単にプリン体の摂取量の差だけがこのような痛風罹患率の男女差をもたらしているわけではないようです。

痛風が圧倒的に男性に多い理由の一つは、酸化ストレスの差です。酸化ストレスとは活性酸素による体の酸化反応と、それに抵抗する抗酸化反応とのバランスが崩れ、体の酸化反応が強く出てしまう状態のことで、抗酸化ストレスが大きいとそれに対抗するために尿酸濃度を上げて抗酸化能力を高めようとします。男性は女性より筋肉が多い分、酸素を運ぶための血流の赤血球が多く、これが酸化ストレスを上昇させてしまいます。つまり男性は潜在的に酸化ストレスが大きい=尿酸濃度が高いわけで、女性より痛風になりやすいとされているのです。

男性は痛風に注意し、特にお酒はできるだけ控えた方が良いとされています。どうしてもという場合は、ビールではなくウィスキーやブランデー、焼酎などの蒸留酒を選ぶのがお薦めです。ビールにはプリン体がタップリ含まれているのに対し、蒸留酒にはその蒸留過程によって余分な成分がそぎ落とされているために、プリン体があまり含まれていません。特にウィスキーの場合は木樽で何年も熟成させるため、樽から痛風を予防するエラグ酸という物質が溶け出しているのです。

マッサンにあやかって、ウィスキーを深く味わいながら楽しみたいですね。
ただし過ぎたお酒は万病のもと。あくまで適量を保ちましょう。